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幼少期から、20才ぐらいまで、色々なことがあったので、
私は幼心に、「幸せと思わないようにしよう」というのを教訓にしてきた。

「幸せだな」と思ったら、たぶんそこがピークの状態で、あとは悪い方向に落ちていくだけだと思っていた。
そういうのは停滞しないもので、いつも曲線で、上がったり下がったりするものだということを、当時、経験から感じていた。


主人と出会い、つきあい始めてしばらくして、そんな話をしたことがある。
主人は、これからはずっと幸せだよ、といっていた。
幸せだと思っていいよ、と。
僕がいるから、と。


結婚が決まったあとの、職場の飲み会で、幸せだということを私が言っていたら(まあ私のお祝いも兼ねての飲み会だったので、それ自体は普通のことだろうと思う)、年配の女性の方が、「それはよくないわ」と私をたしなめた。

世の中には、いろんな人がいる。
いくら幸せでも、幸せだと公言する、わざわざ触れ回るようなことはよくないと。
きっとよくないことになるから、やめなさいと。


そのときは私も若くて、よくわからなかったけど、
いまはなんとなく、わかるような気がする。

私は当時幸せ絶頂で、私が経験から培ってきたはずの法則も忘れていて、
きっといい気になっていた。

いろんな大事なことを、忘れていた。


謙虚さというものが、まったく、なかった。




いまは、幸せというものを、もうすこし違った思いで感じている。
きっと誰かをたしなめるようなことはしないけど、経験則に則って、幸せだといえるし、思う。



謙虚でいることとか、
期待しないこととか、
諦めるということは、

後ろ向きなようで、すごく前向きなことだと思う。


もう忘れないようにしたい。


私は恵まれている。