発覚 その次
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私はすっかり被害者の気持ちで、たくさん泣いて、主人を責めました。
体重がぐんと落ちて、やせ細って、吐いてばかりいました。
そんなころ、私の身体に病気が見つかります。
手術のため、入院する必要があると。
術前説明に主人と行きましたが、主人はケータイを触ってばかり。
先生の前でも欠伸を隠そうともせず、ひどくつまらなそう。
きっと、私が死んじゃった方が都合が良いんだろうと思いました。
子どもはもうすぐ2歳、絶対に死にたくはないけど、きっと主人にとっては、私が死んじゃった方がいいんだろうなと。
いまでもはっきり覚えています。
入院の前日、私はもう寝ている主人の横顔に、キスをしました。
寝ていると思っていた主人は、飛び起きました。
「そういうのが、もう……っ」
怒りに満ちた顔をしていました。
頬に少し触れただけのキスでしたが、嫌で嫌でたまらない、そういいたいのがわかりました。
「もう、離婚しよう」
そういわれました。
「もうダメだ。離婚しよう。俺が不倫をしたけど、これからもずっと責めるだろ。いわれるたびに嫌な気持ちになる。耐えられない。もうダメだと思う」
明日、入院で、手術。
そんな日に、そんなことを言われて。
一睡もできずに、朝まで泣きました。
終わったんだと思いました。
覚悟を決めなくてはいけない。
すがっていてはいけない。
同時に、なにかがスッと冷めました。
好きってなんだっけ。
愛してるってなんだったっけ。
幸せってどういうのだっけ。
私はいま幸せ?